空き缶で風を計るシリーズ2 自宅で風洞を製作するの巻

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あくまでも自費・趣味の領域で作らなければならないので、

材料費は深刻なのであります。(お小遣いの範囲だからね!)

そこで利用したのがプラダン。

プラスチック製の段ボールなんですね。

それを片側5cm幅で切れ目を入れて曲げやすくしました。

プラスチック製なのでカッターで簡単に切れて作業は楽ですね。

 

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超面倒なのがこの整流格子。

これはキャンプ仲間のE君にお願いしました。

プラダンを設計通りに切って切れ目を入れ組み上げます。

 

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いよいよ風洞にはめ込みますが慎重に・・・慎重に・・・

風洞の奥深いところがこの入り口と出口の処。

ちなみに風洞の前後は2mほど解放にしないとこれも乱流発生のもとになります。

 

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風を流すことで圧力が生じるので、

柔らかいプラダンは膨らんでしまいました。

そこで、さらに針金で締め込む補強も追加したのであります。

 

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風速計はこの企画を賛同してくれた(株)三工社のU部長に依頼。

値付けされたものを貸してくれました。

ほんと・・・ありがとうございます。

 

①缶風洞6

風洞に缶を置くステージと出し入れする口を作り準備完了。

これに缶を置くとご覧の通りです。

ちなみに・・・

この風洞がちょんと整流されているかをどう確認するのでしょう?

答えは・・・

赤い糸を風洞の中に入れて流すとわかります。

大きく振れるのは整流されてない証拠なんですね。

 

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おおっ! かっこよく出来ました。

この写真が一番好きです。

 

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風の発生源はブロワー。

これを電圧調整器で回転数を制御します。

計測は缶を観察するE君と風速の指示値を読み上げる私の二人組。

出来上がった時、家のヨメはひらすら呆れておりましたですよ。

空き缶で風を計る・・・名付けて缶風。

いよいよデータ取りの開始であります。

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空き缶で風を計るシリーズ1 自宅で風洞を設計するの巻

檜原湖

アウトドア歴45年の 第一科学 温湿度マイスター 武田 です。

GWや夏休みには1週間ほどキャンプをしているベテランですが、

ある時、ふと思いついたのがこのネタです。

 

テント倒れる
広いキャンプ場で風が強く吹き・・・

タープやテントなどが吹き飛ばされるキャンプサイト。

それを横目で見ながら考えたのがこちら。

 

風速何mでキャンパーは避難するべきか?

どのようにそれを知ることが出来るのか?であります。

そこで身近なもので風速を計かれないか考えてみました。

自然の風は基本的に色々な方向から都度変わりながら吹いています。

 

したがって無指向性のあるものでなければなりません。

風力発電で筒状の回転翼を発明した方がいますが、まさにビールの空き缶が同型状。

空き缶で風を計ることに思い至りました。

 

①設計3

ビールの空き缶はいったい風速何m/sで倒れるのか・・・?

 

そこでまず必要な風洞を作ることにしました。

簡単に風洞を作ると言っても資料がなかなかありません。

唯一入手できたのがこちらの資料です(貴重)

①設計4
まずは風洞の大きさを決めるのですが、

缶の大きさと筒表面の乱流を考えると直径40cm程度。

風速センサの位置に缶を置くとして・・・計算します。
(ちなみに下流に比べ上流が長いのはしっかり整流を作るためなんですね。)

Dが直径なので0.3m。

全長=8×0.4+3×0.4=4.4m

いくら何でもこれは自宅のリビングには置けません。

そこで必殺技が整流格子です。


風洞の中で整流格子は風を整える機能があります。

整流格子を用いないと風洞はひたすら長くなり、

(財)建材試験センターで見たものは10mもありました。

丸い風洞の中にマス目の格子を入れます。

この格子の目の数と長さを決めるのが図の式になるのです。

δはデルタという長さを表す文字です。

整流格子の効果は数割程度で良いので・・・1/4にします。

 

δ=1/4×0.3(直径)=7.5cm これが格子の一辺の長さです。

L(格子の奥行き方向の長さ)≧3×7.5cm

Lを23cmで設計しました。

 

この整流格子により風洞の長さを3mに縮める事が出来ると考えました。

とりあえず設計はここまで。

いよいよ次の記事から製作に入りますよ!

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はじめに

カヤノ平高原キャンプ場にて

はじめまして。

温湿度マイスターの武田です。

そして、ようこそ!

温度✕湿度✕圧力= のブログへ。

 

このブログは温度・湿度・圧力に関わるいろいろな知識を提供する目的に運営します。

日々思うことですがパソコンの発達により・・・

いろいろな計測・分析などは飛躍的に使いやすさが向上しましたね。

でも、原理原則であるセンサデバイスなどの正しい使い方や技術手法は、

どんどん忘れ去られてしまっています。

そんなノウハウが研究者、科学者の方々に、

このブログを通じ「伝われば良いなぁ」などと思い始めました。

 

どうか、時々覗きに来てくださいね。

今後ともよろしくお願いします。

 

温湿度マイスター 武田

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