社会科見聞録5・・・気象科学館


気象庁本庁の1階には誰もが利用する事が出来る気象科学館があります。

もちろん無料です。

住所は東京都千代田区大手町1-3-4と一等地。

気象科学館のHPはこちらであります。

受付をして入ると「はれるんちゃん」が迎えてくれました!

 

今から100年近く前には皇居の中にある北桔橋門(きたはねばしもん)にあり、

その後に現在の場所に移っているそうです。

 

日本の気象の歴史は1872年から始まっていますので・・・

凄い歴史を感じるのです。

 

入るとすぐに目に付くのがラジオゾンデの風船。

全国十数カ所で放球する時間は午前8:30と午後8:30!

放球は全世界で同時刻に行われています。

これが上空30Kmまで上がっていくのですね。

上空に行くと空気が薄くなるので直径10m以上まで膨らみます。

 

気球にぶら下がっている計器がこちら。

温度・湿度・気圧・GPS等々。

情報は無線で地上に飛ばされます。

ちなみに落ちて万がいち頭に当たっても安全なように・・・

パラシュート付きで発泡スチロールで覆われているのですね。

 

お次は雨量計の仕組みが分かるデモ機。

原理はとても簡単で鹿おどしのような仕組みで、

その回数で雨量が計れるのですね。

今の時期・・・雪の場合は計れないのでこの漏斗(ろうと、じょうご)の裏に、

雪を溶かす為のヒーターが入っています。

 

気象衛星のひまわりや観測船の模型が展示されています。

細かく読んでいくと10分20分と時間が掛かるのです。

 

火山の模型に地震の解説。

どれも分かり易い展示であります。

ちなみに時々、ここで小学生の団体さんを見かけるのですね。

 

津波シュミレーターは一番大きな展示スペース。

地震の規模に応じた波を発生して勉強するコーナーです。

 

家の模型などもあって津波の怖さを視覚的に訴えます。

海の深さによって津波の速度は変わります。

800km/h~100km/h前後。

ちょっと驚きました。

気象庁本庁も2020年には引っ越してしまうようなので、

ぜひ、1度見に来てくださいませ。

(記事掲載に関しては本庁の広報課の方に許可を取っております)

温度と湿度で悩んだらお気軽に私宛にメールして下さい。
  • ご質問頂いた内容は、一部事例として公開する場合があります。
     (個人情報は開示することはありません)
  • 了承する場合はチェックボックスにチェックを入れ、ご質問下さい。

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社会科見聞録4・・・神栄テストマシナリーさんで工場見学!

 

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長い間・・・ブログをご無沙汰しておりました。

新製品開発や知財の確保などでドタバタしたのであります。

これからはぼちぼち再出発しますのでよろしくお願い致します。

今回は社会科見聞録ですね。

つくばにある神栄テストマシナリーさんにお邪魔致しました。

こちらの柴田社長さんとは昔からのお仕事仲間。

面白い装置を作っている会社です。

 

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この会社さん・・・

日本で唯一の衝撃試験装置、落下試験装置、輸送環境記録計機材の専門メーカーです。

まずは入り口にある古い機械の歴史ショーケースを説明頂きました。

一番古い機械だと1946年の合成振動計。

なんと僕よりお年寄りなのであります。

昔のデザインってツマミやハンドルを見ても味がありますね。

 

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面白かったのがこちら。

おそらく世界で一番シンプルな測定器です。

車両動振測定器・・・

電車の床にこれを置いておきます。

運転手さんのブレーキなどの操作が下手だとGがかかりますが、

0.2G/0.24G/0.26G以上になると順番に倒れます。

つまり倒さないで運転する技術向上のための測定器なんですね。

 

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こちらは落下衝撃のある部屋です。

今年工場が出来たばかりなのでとても綺麗です。

液晶テレビ・パソコン・電子部品・携帯などを垂直に落とすことで、

どのくらいの衝撃で壊れるかなどを調べる試験機です。

 

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この機械を使うと綺麗な衝撃のグラフが出来ます。

たとえば手で落としたりすると・・・

着地した後にバウンドしたりして変な力が掛かったりするんですね。

ここが一番のノウハウだそうです。

ん~日本の企業は凄いです。

 


実際に落とした動画がこちらです。

上からアームで支えながら重力落下。

ぎりぎりのところで掴んでるアームを離します。

これが無いと重心が違うタブレットなどは地面と並行に落下しません。

 

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こちらは機械加工室。

このような旋盤やフライス盤がないといろいろな開発が出来ません。

ここら辺の匠の技術が重要なんですね。

機械自体は古いのですがいつまでも現役です。

 

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ちょっと面白いカッコをした測定器も作っています。

実はこれ・・・電車の車輪の摩耗度を調べる機械。

車輪を回しながら変位計でチェックするんですね。

全国のJRさんで電車を調べているそうです。

こんな努力が続いているので安心して乗ることが出来るのです。

 

お忙しい中、工場見学ありがとうございました。

とても勉強になりましたです。

<m(__)m>

このようなベーシックな技術を持っている会社さんがあることって衝撃です(笑

社会科見聞録3・・・台湾のアウトドアを垣間見る!

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このブログの数人の読者さんに意見を頂きました。

「科学的見地の記事は面白いのですがアウトドアの記事は少ないですね~」

そうなんです。

今年は休日出勤するほど忙しいので・・・

キャンプに行けないんですよ。 (泣

 

そこで代休を消化するべく台湾などに旅行に行ったので、

台湾のアウトドア事情をちょっと書きたいと思います。

実は台湾ではここ近年アウトドアブームだそうです。

このテントの写真は華中河濱公園内の華中橋そばに2009年にオープンした

800人が収容可能な12ヘクタールのキャンプエリアを持つ台湾で最大の河岸キャンプ場。

HPはこちらです。

これは東京ドーム3個分の広さなのですからちょっと驚きますね。

いつか行って海外初キャンプをしてみたいです。

 

台北市内をちょこちょこ歩いてみたのですが、

アウトドアショップは少なく品揃えも少なかったです。、

プライベートブランドのアウトドアメーカーが、

数多く生まれている日本に比べるとこれからだという気がしましたね。

 

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代表的な観光スポットの紅毛城を見学しに河口近くの「淡水」に行ったのですが、

その時にやっていたカヌーイベントを見ることが出来ました。

こちらはファルト系のシーカヤック。

オリジナルペイントがされているのでメーカーは不明ですが年季が入っております。

 

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カヌーの体験イベントもやっていました。

シットオンタイプのシーカヤックであります。

僕はバナナボートと呼んでいます。

 

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沖には何艇ものカヌーが出ていました。

ちょっと怖いのですが定員オーバーの感はあります。

さて、カヌー文化の成熟度を見るときに僕はパドルで判断しています。

前の写真のダブルパドルを見ていただくと分かるのですが、

両サイドのパドルが揃っていますよね。

これはこの方が初めての方は漕ぎやすいという配慮からです。

ところが実際は両方のパドルは90度交差する形が本物なんですね。

日本では四万十川などではこちらでした。

 

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後ろの赤いのが私ですが・・・

このようにパドルは90度ひねってあります。

漕ぐときに左手の手の中でオールを滑らせて回転し漕ぐのが基本です。

 

これはなぜ必要かというと・・・

水に入っているパドルと反対のパドルが進行方向に対し縦になることで、

風の抵抗を無くしているんですよ。

これにより長距離での体力温存をしているわけです。

 

もともとカヌーの元祖はアラスカ西岸から北海道まで渡った記録のあるバイダルカ。

アウトドア科学に通じる知恵があったんですね。

 

台湾のアウトドアを垣間見る旅でありました。

 

 

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***おまけ***

紅毛城のお土産屋さんで売っていたアウトドア向きの椅子。

良い感じなので買おうかなと思ったのですが、

ひっくり返してコップを運ぶメリットが見出せませんでした。

椅子の下から取り出すにしても腰が心配です。

社会科見聞録2・・・魚津埋没林博物館

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今回は富山県魚津市の魚津埋没林博物館さんを紹介します。

こちら富山から小一時間・・・

「魚津埋没林」と運が良ければ見られる「蜃気楼」の博物館なんですね。

 

今回は記事を書くにあたり魚津埋没林博物館さんから快く了解を得る事が出来ましたので、

蜃気楼の温度におけるメカニズムなども紹介いたします。

 

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埋没林とは文字どおり「埋もれた林」のことだそうです。

約2,000年前、片貝川の氾濫によって流れ出た土砂がスギの原生林を埋め、

その後・・・海面が上昇して現在の海面より下になったと考えられています。

 

実際に見てみると・・・ただただ美しいです。

 

水面下からも見られる工夫がしているので、

癒やされたい方はぜひ行ってみてくださいね。

 

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「蜃気楼」はお隣にある海の駅「蜃気楼」さんから見るのもおすすめ。

広い駐車場から富山方面を望みましたが、

この日は風が強く見ることは出来ませんでした。  (T_T)

 

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冬の蜃気楼は、11月~3月頃の寒い時期、

春の蜃気楼が出やすい時期は(3月下旬~)4月~5月(~6月上旬)なので今がチャンスです。

休みの日にはボランティアの方が説明に出ているので、

いろいろと教えてくれます。

 

そもそも蜃気楼が見られるメカニズムとは何なんでしょう?

魚津埋没林博物館さんのHPにわかりやすい解説が書いてありますので引用しますね。

 

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蜃気楼は、大気中の温度差(=密度差)によって光が屈折を起こし、

遠方の風景などが伸びたり反転した虚像が現れる現象です。

蜃気楼には大別して上位蜃気楼と下位蜃気楼とがあります。

 

上位蜃気楼も下位蜃気楼も、大気中で光が屈折して発生します。

物体はあらゆる方向に光を反射していますが、

そのうち私たちの目に見えるのは一部だけです。

大気中に温度差がないとき光は直進するので、

物体と目を直線で結ぶ方向の光だけが目に見えます。

ところが、冷たい空気と暖かい空気が重なり合い、

その境界の狭い範囲で空気の温度が連続的に変化するような場合、

そこで光の屈折が起きます。

 

このような層の中では、光は温度の低い(=密度の高い)方へ屈折しカーブを描きます。

そのため、上が暖かく下が冷たい空気層では、

上へ向かう光線の一部が屈折して下へ戻り、

観察者の目に届きます(凸形にカーブした光線、下図上のa-b-gやa-d-f)。

逆に、下が暖かく上が冷たい空気層では、

下へ向かった光線の一部が屈折によって上へ戻ってきます。

(凹形にカーブした光線、下図下のa-b-gやa-d-f)

 

人は、途中でどんなに光が曲がっていても、

目に入ってくる直前の光の方向に物体があるようにしか見えません。(上図のa-b-cやa-d-e)。

したがって、凸形のカーブで届いた光では実際の風景の上側に虚像が見え、

凹形のカーブで届いた光では下側に虚像が見えることになります。

どちらの場合も・・・

冷たい空気の部分を直線的に届く光(上図のa-fやa-g)によって実景そのものも見えます。

 

温度の低い(=密度の高い)方へ屈折という文章表現が、

大気の温度における分子運動に通じる物がありワクワクしますね。

遠い景色を見ながらその間に分子や原子を動きを想像するスケール感。

こういうのが大好きです。

 

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蜃気楼の伸びという現象がこちら。

実景が実際より高く上へ伸びて見えます。

全体が一様に高く伸びて板塀状に見える場合や、

所々が欠けてバーコード状に見える場合等さまざまな変化があります。

ほんと見てみたかったです。

 

ちなみに撮影ですが普通のデジカメでは撮れません。

焦点距離500mm相当(35mm判換算)以上の超望遠レンズが必要だそうです。

双眼鏡で言えば10倍程度ですかね・・・

 

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おまけですが・・・

海の駅「蜃気楼」さんの白エビコロッケ(250円)

ちょっと高いけど超美味しかったです!

社会科見聞録1・・・トヨタ産業技術記念館

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全国を飛び回っている温湿度マイスターの武田です。

仕事上、メディアには載らない工場や研究施設に行くことが多いので、

大人の社会科見学ならぬ社会科見聞録を書くことにしました。

連載を計画しているのでお楽しみに・・・!

 

第一回目はメジャーなトヨタ産業技術記念館であります。

こちらは一般の方もOK。

事前にガイドさんをお願いしていたのでとても充実したのでありました。

織機の発明に一生を捧げた豊田佐吉。

その長男として自動車製造に取り組みトヨタ自動車工業を創業した豊田喜一郎。

トヨタ産業技術記念館では繊維機械館と自動車館でその歴史と技術を見ることが出来ます。

 

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ガイドの綺麗のおねえさんが糸紡ぎを実演します。

みんな思わず関心の声「ほ~!」を連発。

世界遺産になった富岡製糸場は絹ですがこちらは綿です。

 

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綿花の塊から直接糸を紡ぐガラ紡機。

ガラはこの機械を動かすとガラガラ音を立てる事から来ています。

これも臥雲辰致という日本人の方の発明。

 

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だんだん大型になる自動織機。

館内のすべての織機が実働可能なのにはびっくりしましたね。

 

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こちらは足踏み式の機織り機ですが、

豊田佐吉さんの自動化するアイデアはすでにこの次元でも行われています。

これが未来の「カイゼン」という社風につながっている感じがしました。

 

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途中でエンジンのクランクを型抜きする実演もありました。

数回に分けて鉄を熱し型抜きする説明の方。

結構大きな音がするんですな~これが!

ツアーは45分で終了します。

お次は自動車館でガイドツアーです。

 

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日本で最初のトヨダAA型乗用車で当時の行程を再現しています。

鉄板を叩いてこの木枠に当てて成型するのですが、

これって新幹線のノーズを作るときと同じだったという記憶があります。

 

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ピカピカのトヨダAA型乗用車。

今見ても美しいデザインですね。

1414台生産され・・・この19年後に初代クラウンが発売されました。

 

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観音開きの車内。

なんと自動車館も同じガイドの綺麗なおねえさん。

車内は木目と革張りのシートが目立つ。

価格は当時のお金で3350円也。

土地付き 一戸建て住宅が買えるほど高価だったそうです。

 

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ハンドルの下にゴム製のボールのような物。

この先にホーンが付いているそうです。

なんとこれ・・・両足で挟んで鳴らすとか!

風流です。

 

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通称は「ダルマセリカ」または「ダルマ」もありました。

懐かしいセリカ1600GTは現在も300万円で売られている車。

周りのおじさん達も当然食いついています。

 

結局、2時間ほどかけて館内を見学しました。

名古屋駅からも近いし、好調トヨタのルーツに触れられる貴重な体験。

個人でもガイドツアーが受けられますよ。

 

トヨタ産業技術記念館のHPはこちらです。

トヨタ産業技術記念館
住所:名古屋市西区則武新町4丁目1番35号
TEL:052-551-6115
<日本語ツアー>
休館日をのぞく毎日実施
出発時間  集合場所     ガイド範囲 所要時間
10:00 エントランスロビー 繊維機械館 45分
11:15 自動車館入口    自動車館  45分
13:30 エントランスロビー 繊維機械館 45分
14:45 自動車館入口    自動車館  45分

(※ 掲載時、2017年12月時点の情報です)