湿度を極める!その1の3・・・相対湿度と露点温度の関係とは?
温度と相対湿度から結露をする温度(露点温度)を計算することが出来ます。
基本的に飽和水蒸気圧表から求めるのですが、
今回もバッタさんを使って説明したいと思います。
ここで一番重要なことは・・・
温度が変化することが必須となることです。
温度によって水に砂糖が溶ける限界量(飽和)が変わることはご存じですか?
これと同じ現象が空気と湿度でも起こるのです。
まずはバッタさん登場!
この箱の中にバッタさんが50匹おります。
この時の温湿度条件が25℃/50%rhと仮定をすると・・・
箱の中にはまだ50匹のバッタさんを入れることが出来るのですね。
もうこれ以上入らない/相対湿度100%rhの状態の時を飽和状態。
動き回るバッタさんが圧力センサに当たることで生じる圧力を飽和水蒸気圧と呼びます。
さて、この箱の温度を下げていくと箱の中に入れるバッタさんの数は減っていきます。
目安としては温度が一度下がる毎に湿度は約3%rh上昇する関係です。(かなり大ざっぱ)
25℃/50%rhの条件時の露点温度は飽和水蒸気圧表から約13.9℃DPなので、
この箱の温度をそこまで下げていくと相対湿度100%rhの状態になります。
ここでさらに下げていくとどうなるのでしょうか?
こちらの絵がその状態です。
箱の中には30匹のバッタさんと水になってしまったバッタさんが20匹。
バッタさんの絶対値は50匹と変わらないのですが、
結露水として箱の中に存在する状態です。
同じように25℃/30%rhの条件時の露点温度は飽和水蒸気圧表から・・・
約6.2℃DPとなり箱の温度が6.2℃と推測できます。
この時の飽和水蒸気圧という考えで見てみると・・・
25℃/100%rhの条件時の水蒸気圧は3167Pa
25℃/50%rhの条件時の水蒸気圧は
3167Pa × 0.5=1584Pa
25℃/30%rhの条件時の水蒸気圧は
3167Pa × 0.3=950Pa
となります。
ちなみにここからはマニアの方のみ読んでくださいませ。
この時の絶対湿度という考えで見てみると・・・
25℃/100%rhの条件時の絶対湿度は23g/m3
25℃/50%rhの条件時の絶対湿度は
23g/m3 × 0.5=11.5g/m3
25℃/30%rhの条件時の水蒸気圧は
23g/m3 × 0.3=6.9g/m3
となります。
絶対湿度は複雑な計算式から求められるのが一般概念ですが、
この絵から想像すると相対湿度との関係も意外と簡単に求められます。
ちなみにバッタさんの体重は0.23g(1匹)ですかね(笑
こちらは温度と相対湿度から露点温度を求めた露点温度換算表です。
意外に手に入らない表なのでどうか使ってみてください。
縦軸が温度で横軸が相対湿度です。
最近の精度の良い湿度計には露点温度も表示する機能があるので、
使うのであればこのような製品がおすすめです。