社会科見聞録2・・・魚津埋没林博物館
今回は富山県魚津市の魚津埋没林博物館さんを紹介します。
こちら富山から小一時間・・・
「魚津埋没林」と運が良ければ見られる「蜃気楼」の博物館なんですね。
今回は記事を書くにあたり魚津埋没林博物館さんから快く了解を得る事が出来ましたので、
蜃気楼の温度におけるメカニズムなども紹介いたします。
埋没林とは文字どおり「埋もれた林」のことだそうです。
約2,000年前、片貝川の氾濫によって流れ出た土砂がスギの原生林を埋め、
その後・・・海面が上昇して現在の海面より下になったと考えられています。
実際に見てみると・・・ただただ美しいです。
水面下からも見られる工夫がしているので、
癒やされたい方はぜひ行ってみてくださいね。
「蜃気楼」はお隣にある海の駅「蜃気楼」さんから見るのもおすすめ。
広い駐車場から富山方面を望みましたが、
この日は風が強く見ることは出来ませんでした。 (T_T)
春の蜃気楼が出やすい時期は(3月下旬~)4月~5月(~6月上旬)なので今がチャンスです。
休みの日にはボランティアの方が説明に出ているので、
いろいろと教えてくれます。
そもそも蜃気楼が見られるメカニズムとは何なんでしょう?
魚津埋没林博物館さんのHPにわかりやすい解説が書いてありますので引用しますね。
蜃気楼は、大気中の温度差(=密度差)によって光が屈折を起こし、
遠方の風景などが伸びたり反転した虚像が現れる現象です。
蜃気楼には大別して上位蜃気楼と下位蜃気楼とがあります。
上位蜃気楼も下位蜃気楼も、大気中で光が屈折して発生します。
物体はあらゆる方向に光を反射していますが、
そのうち私たちの目に見えるのは一部だけです。
大気中に温度差がないとき光は直進するので、
物体と目を直線で結ぶ方向の光だけが目に見えます。
ところが、冷たい空気と暖かい空気が重なり合い、
その境界の狭い範囲で空気の温度が連続的に変化するような場合、
そこで光の屈折が起きます。
このような層の中では、光は温度の低い(=密度の高い)方へ屈折しカーブを描きます。
そのため、上が暖かく下が冷たい空気層では、
上へ向かう光線の一部が屈折して下へ戻り、
観察者の目に届きます(凸形にカーブした光線、下図上のa-b-gやa-d-f)。
逆に、下が暖かく上が冷たい空気層では、
下へ向かった光線の一部が屈折によって上へ戻ってきます。
(凹形にカーブした光線、下図下のa-b-gやa-d-f)
人は、途中でどんなに光が曲がっていても、
目に入ってくる直前の光の方向に物体があるようにしか見えません。(上図のa-b-cやa-d-e)。
したがって、凸形のカーブで届いた光では実際の風景の上側に虚像が見え、
凹形のカーブで届いた光では下側に虚像が見えることになります。
どちらの場合も・・・
冷たい空気の部分を直線的に届く光(上図のa-fやa-g)によって実景そのものも見えます。
温度の低い(=密度の高い)方へ屈折という文章表現が、
大気の温度における分子運動に通じる物がありワクワクしますね。
遠い景色を見ながらその間に分子や原子を動きを想像するスケール感。
こういうのが大好きです。
蜃気楼の伸びという現象がこちら。
実景が実際より高く上へ伸びて見えます。
全体が一様に高く伸びて板塀状に見える場合や、
所々が欠けてバーコード状に見える場合等さまざまな変化があります。
ほんと見てみたかったです。
ちなみに撮影ですが普通のデジカメでは撮れません。
焦点距離500mm相当(35mm判換算)以上の超望遠レンズが必要だそうです。
双眼鏡で言えば10倍程度ですかね・・・
おまけですが・・・
海の駅「蜃気楼」さんの白エビコロッケ(250円)
ちょっと高いけど超美味しかったです!