湿度を極める!・・・潜熱についてのあれこれ

夏の暑い日に水を撒くという習慣が昔はありましたね。

エアコンの普及からあまり見られなくなりましたが、

なかなか趣のある風景でありました。

 

この水を撒くという目的ですが・・・

単に冷たい水で道路を冷やすということでは無く、

水が蒸発するときの気化熱により温度が下がるという物理現象を利用しているのです。

暑いと汗をかくことも同じように体温を下げる目的なので、

とても合理的だと思うのです。

 

さて、この潜熱という現象は水に深く関わります。

 

気体、水、氷の状態と熱の種類を表したものがこちらです。

液体から気体、あるいは固体から液体に変化するためには、

外部から熱を加える必要があるのです。

身近な所ですと氷を入れて攪拌する水はほぼ0℃で一定温度を保持するし、

大気圧中で沸騰している水は約100℃を保持します。

こんな感じで熱エネルギーが物質の構造変化に姿を変えるために、

見た目の熱変化を伴わず保持することから・・・

”潜って目に見えない”熱変化という意味で潜熱と呼ぶのですね。

 

温度をゆっくり下げていって正確に温度を測ったグラフがこちら。

0℃のところでちょっと保持することが分かりますね。

 

さて、湿度における潜熱という現象をちょっとご紹介しましょう。

1番よく使う言葉が蒸発潜熱です。

蒸発潜熱とは液体状の物質(水)が気体状の状態(水蒸気)に変化する時に必要な熱を指します。

 

この現象を使って湿度を測定する計測器をアスマン通風乾湿計と呼んでいます。

ドイツ人のアスマンさんが1880年ごろこの素晴らしい発明をしました。

2本の温度計を用意して1本にガーゼを薄く巻きます。

そちらを水で湿らすことで気化熱により温度が低くなるのですね。

この温度は周りの湿度によって差が大きくなったり小さくなるため、

気温を測る温度計との温度差で湿度に換算することが出来るのです。

専門的に書くと・・・Sprungの公式を使用して算出するのであります。

 

詳しくはこちらをご覧下さい。

 

ちょっと悩ましいのですが・・・

この優れたアスマン通風乾湿計で使われているのが水銀温度計。

2013年10月に採択、署名された「水銀に関する水俣条約」により、

今後、水銀添加製品や水銀含有廃棄物の処理が容易にできなくなります。

湿度計測分野では(水銀を含有するタイプの)アスマン式通風乾湿計が本条約の対象となり、

2020年から製造および輸出入が「禁止」されることになるそうです。

これを知ったらアスマンさん驚くでしょうね。

 

相対湿度も絶対湿度も計れる私の1番お薦めの温湿度計がこちら→計測用温湿度センサ

もちろん水銀は使いません。笑

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