湿度を極める!その1の5・・・相対湿度が使われているいくつかの例
相対湿度で管理している分野で静電気がわかり易いと思います。
左軸の帯電位が大きければ静電破壊が起こる可能性が高いのですね。
ここで下軸の相対湿度によって大きく変わるのがわかるとおもいます。
つまり・・・相対湿度43% rh以下になると帯電位が上がり
深刻な静電気が発生するのです。
いろいろな工場を見て来たのですが、
静電対策に除去マットや静電気除去装置を採用しています。
ところが加湿器などを採用する企業さんは少ない気がするのですよ。
これは・・・大がかりになってしまう背景があるからだと思います。
ちなみに湿度が下がるのは基本冬が多いのです。
理由としては上空の寒気団が-40℃だとすると、
その時の湿度は非常に乾燥しています。(霜点温度-40℃以下)
これが地上に降りてくる為だと考えています。
研究室や工場などで静電気対策を進める場合、
お勧めなのが部分加湿であります。
発熱部分があると1℃温度が上昇すると湿度が3% rh下がる原理から・・・
局部的に湿度は43% rhを下回る為に静電気発生が起こります。
逆に発熱する部分が分かりその部分だけ加湿してあげれば静電気リスクが下がると言うことですね。
冬と言えばインフルエンザが問題になります。
これがまた相対湿度の管理で対応が出来るのです。
室内環境(湿度と温度)によるインフルエンザウイルスの生存率のグラフです。
これを見ると明らかに高湿の方が生存率が劇的に低くなるのが分かります。
ただし・・・温度も高く湿度も高いと低くなることから・・・
絶対湿度でも管理できる気がします。
相対湿度と絶対湿度にはこのような側面もあるんですね。
カビも相対湿度での関連性が高いものです。
これはかなり古い文献からの引用になっています。
グラフから静電気・ウイルスとは逆に高湿時に発生しやすくなる特性が分かります。
つまり・・・夏場と梅雨場に問題が発生するのです。
アレルギー反応を誘発することから除湿が重要な世界でもあります。
また、目で見える場所だけでなく室内の壁紙の裏側などにも発生する為、
ここは注意が必要ですね。
カビ写真引用 食品衛生の窓のHPはこちら